Achilles Last Stand

税理士試験直前の心得

　本試験まであと1週間となりました。やれることはもう終わっているはずなので、後の一週間は無理しない、仕事が休めていれば、9時から17時までが勉強時間。お昼の休憩は1時間くらいで、規則正しく1日1回、本試験と同じ時間に答練を解く、理論のアウトプット・確認、テキストの通読を引き続き粛々と行うのみです。ここまで来たら、無理に詰め込んでもどうにもならないので、きちんとリラックスしましょう！特に本試験と同じ時間に答練をやることをお勧めします。今回はそれを怠らなければ避けられたはずの私の大失敗談がありますので語らせていただきます。誰も同じ轍を踏みませんように。

初動で遅れる

　所得税を受験し、受かればあと残り1科目という年でした。その当時勤務していた事務所では、比較的高度な税務の取り扱いが多く、法人税も体系立てて学ぶ必要があると思ったこと、また 国税3法というわけではありませんが、所得・法人で税理士試験あがれたらかっこいいじゃん、と思い、法人税を受けることにしました。
　といっても、８月に試験が終わり、12月の発表まで4か月もあるわけです。所得税の試験は手ごたえはあったものの、ミスもありましたし、本当に合格するかは発表までわかりません。そこで9月からは所得税の復習講座と法人税の初学者一発講座を同時受講で始めました。しかし、まあ重かったです．．．。そして、不合格だったら翌年も所得税を受験するつもりだったので、勉強の割合も所得税が多めで、法人税は初動から遅れを取っている状態でした。めでたく所得税は合格できたので、12月からは法人税の遅れを挽回すべく人生始まって以来の猛勉強を開始しましたが、初動の遅れが響いていたのか模擬試験の結果もずっといまひとつで、浮上できないまま直前期に突入してしまいました。
　過去の受験でも、答練の順位があまりよくなくても合格してしまったことはあったので、今回もやれるハズと自分に言い聞かせ、直前2週間（仕事は休み！）は大体9時から21時まで勉強してました。過去の直前期は18時くらいで切り上げていたのですが、今回は直前になるまで間に合っていないことが多く、疲れてきても「まだ限界じゃねー」、と自分に言い聞かせ修行僧のように追い込んでました。所得税が1発合格だったので、法人税も1発合格を本気で目指していましたから。でもこれ、だめですね。年もあるんでしょうけど本当に疲れました。体は丈夫なので乗り切れましたが、あんまり元気じゃない人だと体調を崩しかねません。ずっと疲れたまま本試験に突入したのが、本番の大失敗につながったのだと思います。

時間が消えた

　法人税の時間割は午前9時から午前11時までです。
　試験開始後、まず問題を素読みして時間配分をざっと行います。その年の試験は、理論：2題、計算：小問7題の構成だったので、時間配分は理論50分+計算70分としました。時計を見ながら時間配分に気を使いながら解いていたはずなのですが、途中でやけに残り時間が多いな？と思うのです。余裕すぎる、おかしい。時計は10時45分頃でした。信じられませんが自分の中で、試験は午前中という感覚があったのでしょうか、終了時間12時と思い違いをしてしまっていたのです。そんなにゆっくりしていたつもりはないし、余裕と思っていたら実は残り時間15分！時間はどこへ行ってしまったのか？スタンド攻撃？ディアボロ来た？本当にそんな感じでした。嘘みたいですけど本当の体験です。こんな人、他にいるんでしょうか？それから残り15分死に物狂いで解きましたが当然間に合うはずがなく。。法人税は不合格でした。終了時間を勘違い、ありえません。

失敗に対する振り返り

　よりによって本番で何故こんな思い違いをしてしまったのか、おそらく直前まで疲れた状態だったのがまずかったのでしょう。最後の1週間くらいは毎日ボーっとしてました。また、法人税本試験＝午前中、午前中＝12時まで、という感覚がなんとなくあったのかと。当然頭では11時までとわかっているのですが、感覚はずれていました。ボーっとしてたからだと思います。
　さらに振り返れば、この年は、税理士試験の受験生としてはもはやベテランの域だったので、本試験の時間に合わせて答練を解くことを素直にやっていませんでした。むしろ午前中ならいいやで１０時～12時でやっていたこともあったかと思います。それもありえない思い違いの原因の一つに違いありません。いつのまにか謙虚さってなくなるものなのですね。気をつけなくては！
　本試験の時間に合わせて答練を解く、ということをしていたらいくらボーっとしていたってこんな失敗はなかったはずです。すごく勉強したのにもったいなかったです。ただ法人税法の概要が1年弱で身についたので試験の結果以外はよかったといえますが。

結論

超直前期の過ごし方

・最後の勉強はリラックスして行う
・本試験と同じ時間に答練を解く

　今回の試験が最後の1科目の方は、今年が最後の試験となり税理士試験合格となりますように。
　まだ複数科目残っている方は、今回受ける科目は今年が最後になりますように。
　応援しています！